2017年05月04日

仮想のプラグ

ハンティングというものにとても興味がある。
実際の行動もそうだが、その歴史や文化的なもの全てに魅力を感じる。
そこにバス釣りが絡むと、もはやブラックホール。
もしそんなメーカーがあったならば.....ということを考えたことがある。
そして色々調べた結果、カウツキ−が浮かび上がった。
Kautzky Manufacturing Companyはアイオワ州で1897年創業。ちなみにヘドンが1894年。
猟銃などのハンティングアイテムからはじまり、多くのスポーティンググッズを扱うメーカーに拡大していった。1930年半ばに2代目となるカウツキ−JrがLAZY IKEの生みの親ダニエルズに出会い、その後、1940年に全ての権利をカウツキ−が取得。そうしてカウツキ−のレイジーアイクが誕生。ブラックホールが誕生。
ルアーの姿、数あれどレイジーアイクこそ最も原始的で最低限の性能を簡素化したデザインだとおもう。
しかし装飾も色気もないそのデザインの素っ気なさからか歴史があってもコレクターズアイテムとして注目を集めることもなく、釣具としても特に強い人気を誇るわけでもない。ここ日本でもこれが好きという人に会ったことも聞いたこともない。
そういう自分もこの経緯を踏んでいなかったらレイジーアイクを集めたりしなかったはず。
カウツキ−のレイジーアイクだからこそ興味をもったといえる。
ハンティングの会社がルアー売っていたってのは、自分にとって十分すぎる魅力。
その後のチャグアイクやトップアイクなんてもんはもう愛らしくてたまらない。
そんなカウツキ−もいつの間にかなくなり、レイジーアイクブランドはプラドコに吸収、抜殻を残すだけに。
古き良き時代のアメリカンメーカーは大抵、合併、吸収なんかを繰返して消滅。これはこれで見事完結で拍手を送るべきだと思うが、どうももったいないと思う気持ちが心底から消えない場合もある。
カウツキ−についてはFishing&hunting用品の理想のメーカーだけにぜひ復活を!とか夢みたいなことことを考えてしまう。
ある日、そんな妄想が暴走。
「カウツキ−が復活。」
「カウツキ−復活第一弾が遂に発売」
頭の中でそんな架空のニュースが飛び交う。
全米のスポーツ新聞の片隅に「カウツキ−の逆襲」の見出し。
日本支社を任された自分はアメリカ市場向けに日本でのライセンスアイテムの製造を担当。
津波LURES協力のもと、バスプラグを製造。
6月のアメリカ発売の前に、先行逆輸入版として入荷したのがこのビートキングJ。

という架空の設定の元、完成したのがこのプラグ。

心の中ではカウツキ−の新作であり津波LURESの定番キングオブノイジー。
わがままと贅沢と夢が詰ったプラグ。

が、この仮想のプラグの正体。


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posted by ns at 22:21| 日記 | 更新情報をチェックする

ダメージ

傷というと、やはりマイナスイメージがつきまとう。
でも傷が全くないものに愛着が湧くかというとそれは疑問。
自分は子供の頃から傷が大好きだった。まずは体の傷に目覚めた。ほとんど外で這いずり廻っていた子供時代から怪我をするとどんな傷が残るのかが楽しみだった。何故か顔が傷だらけの幼なじみのUを羨ましかったりした。
そして今も変わらず傷というものが大好き。

前回の釣りはバリカンズ所属の大阪人TANIMAの大谷君と。

泉州最後の秘境と巷で呼ばれる里山の奥の奥地の野池へLETS GO。
生い茂る原生の木々を車で掻き分け、山道を遮る落石をどけて、どんどん進む。
陥没に落盤、そして崖崩れ。
天然のやりたい放題にひるむことなく、且つ慎重にどんどん進む。
昭和30年代には既に存在した林道。もはや自然と人間のせめぎ合いの末路。
ヒヤヒヤを何度も味わい遂に水面が目に入る。人里離れた水面はとても神秘的で気高い。
水面鑑賞者の楽しみの一つ。
ボートを下ろすには、さらに進んだバックウォータ−まで行かねばならない。
そしてここからが本当の難関である激烈悪路。4WD不可欠のまさに廃道。
先頭に見張りを置いて難関を2つばかり無事突破した。が、直後、目の前に「絶望」が立ちはだかった。
通行止めと言わんばかりの大きな落石。到底、大人二人ではどうしようもないほどの石。
だが水面を目の当たりにした釣り人二人は冷静な判断ができないもの。
「せーの、せーの」と山奥に響かせるも、当然びくともするはずがない。
途方に暮れた末....あきらめる。消沈。

後日、車をまじまじ見るとその時ついた傷が多数。
それを見ていい釣りだったとしみじみ思う。
実際そこでは一投もできなかったが、釣りに出向いたのだからそれは釣りでしかない。
ノーフィッシュで心に傷、オマケに車も傷だらけ。
堪らない野外活動。

故 林房雄氏の名言「釣師は心に傷があるから釣りに行く、しかし彼はそれを知らないでいる。」とはよく言ったもの。
アンサーを書くとしたら「釣り師は心の傷を求めて釣りに行く、しかも彼はそれを心得ている。」
posted by ns at 16:28| 日記 | 更新情報をチェックする