2016年12月22日

関東出張 02

目的の一つ「つり人社を訪れる」を終え、神保町を後にし蟻の巣のような東京メトロの地下道を五時から男達にもみくちゃにされながら颯爽と駆け抜け電車に乗り込む。一人ならきっと小1時間かかる。ややこしすぎる。三浦さんの後に必死で着いていく。スーダラ節でも唄いながらじゃないと東京メトロの人の多さには発狂しそうになる。
電車に揺られること....どれくらいだったろうか。。苦手な飛行機の気圧疲れと、それとは真逆に上昇する心のテンションを水平に取繕うのに踏ん張りすぎて時間の感覚を失っていた。ただただ目の前の高校生がずっと小さな動きでオタ芸を練習してるのをジッと見つめていた。放心。
そして遂にとある駅で下車。
この旅の2つ目の目的「古山輝男さんに会いにいく」が現実になる。
古山さんの営むつるや食堂におじゃまする。丁度、夜営業前の準備中におじゃまする。
店内に入るとあの古山さんがバタバタと急がしそうにやっている。挨拶をすませると、そのままどこかに外出してしまった。後でおもえば、これがよかった。この間がよかった。飾り気のない昔ながらの食堂の居心地のよさによって平常心を取り戻すのに丁度よい時間だった。店内を見渡すと釣り道具や釣り雑誌なんかがいたるところに散らばっている。最高じゃないかこの食堂。なんか年季が違う、年季が。
古山さんといえば、今頃の中年釣り人達にはやはり海のシーバスゲームの第一人者として有名。どちらかというと海釣りの方でそちらの著書も多い。だが、トップウォータープラッガーの自分にはやはりあの頃のバス釣りの生き字引のイメージがある。
自分の憧れはずっと則さん達の雄蛇ケ池でのキャンプ&フィッシング。雑誌で見ただけだが、その影響ははかりしれない。きっと一生逃れられない誘惑。その憧れの場所にいた人物に会える日がやっときた。いわば、自分が子供の頃に憧れたホンモンの釣り人。さらに言えば大阪人でありながら江戸前の粋な釣りに憧れる(都への嫉妬)典型的な田舎もんの自分が目指す釣人像でもある。
なんと言っても釣り姿が格好良すぎる。則さんのコラムなんかでも名前が度々出てくるから、気になってしかたがなかった釣人。
買い物か出前か?5分ほどで帰ってきた古山さん。
改めて挨拶して、お酒を交わす。こんな至福な酒は滅多にない。
そこから怒濤の釣り談義。渋すぎる。粋すぎる。格好良すぎる。
学ぶものが多すぎる。頂いた名刺には大きく「江戸前風釣趣」と書かれていて所属する又は代表する釣り俱楽部の名前がズラリと。聞きたいことはなんぼでもある。時間が足りないのは必至。
次々に奥から引っぱりだされる釣り道具。TVでは最近、古山さんがタナゴ釣りで釣り番組にでたときの映像。目の耳のやりどころに困る。相変わらず酒はうまいし料理も旨いし。
はじめて触った江戸前の和竿に古山さん作の竹竿。どれもこれも目新しい刺激。脳が宇宙に飛んでいく。最近、バスと遊ぶ時のタックルと言われて見たソレは粋すぎて他言ができないほど。これがバス釣りですよ、と思わず口にだす。赤星さんも納得するよ、これなら。
最近の古山さんはバスもシーバスもタナゴも竹竿で愉しんでいる。どうやったら面白く魚を釣ることができるかを熱弁。則さんと同じスピリット。自分と同じスピリット。
そして遂に出た国宝「雄蛇ケ池タックル」。ヤマシュウフロッグにバルサ50などなど....。
泣ける。これには泣けた。ボロボロのルアー達。ルーツはここにある。
この人達がいて自分達は今、サーフェイスゲームを楽しめている。
当時の話より今の話に熱くなる古山さんにも感動。つねに現場主義。釣りの話は常に進行形。
話がドンドン盛り上がり、自分が古山さん達はもはやレジェンドですよ的なことを口にしてると、おもむろに古山さんは電話を手に「ほんまもんのレジェンドをよぶ」と。
自分は存じ上げない方でしたが小高さんという方を呼んでいただいた。その方の凄さは三浦さんの上ずり加減で
十分わかった。つり人社に長年勤めてきて果てしなく多くの釣り人に出会ってきたはずの三浦さんがちょっと興奮気味。海釣りの方だが古山さんでさえ師匠というのだからそのすごさは十分伝わる。
ご近所ということで数分後には到着。何とも言えない風貌。渋い、渋すぎる。
おじいちゃん(失礼)だが、到底かなわない感じ。お世辞ではなく、それなりに腕には自信あるが釣り勝負を挑んでも勝てる気が全くしない。もちろん数やサイズのはなしではなく。このオーラ、これが仙人というやつか...。
古山さんと普通に来月の釣りの約束話をしてるだけだがなんかカッコよい。つり人は歳をとっても、来月どこどこ行こうなんて企てをしてる時が一番輝いている。
ほんとにこの夜はいい体験をした。
特に印象に残ったのは古山さんの則さんへの友情とリスペクト。
「バス釣りはやっぱり則さんが頂点」
「俺のジョンは置くとこなくなって則さんとこに預けてて」
とか、何でもない言葉にぐっと愛情を感じた。
日本のサーフェイスゲームの出発点やバルサ50誕生前後のシーンを知る古山さんに会えて話しができてほんとよかった。
ええ歳してこの出張は社会見学であり、男を磨く為の旅。
まだまだ知らない魅力と刺激は一杯あった。見せつけられた。
つるや食堂をあとにしたあとはラーメン喰って、三浦さんと深夜2時頃まで男ふたり談義。
実のところ、自分が目指してるのはぐうたら釣り師。=三浦さんであったりする。
意識がぶっとんだ状態でこの日の出来事に対し心の整理が全く追いつかずにほとんど記憶はナッシング(爆笑)
そのまま深い眠りについた。

さて次の日は則さんに会いにゆく。

つづく
posted by ns at 22:10| 日記 | 更新情報をチェックする